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A よく噛めない
 □1 噛むと歯ぐきが痛い
 □2 歯ぐきに傷ができている
 □3 噛むと入れ歯がガタついたり、外れる
 □4 頬や舌を噛みやすい
 □5 細かく噛み砕けなけなかったり、うまく噛み切れない

□B 入れ歯が浮き上がりやすい
□C 顎の筋肉や関節に痛みや違和感を感じる
□D 食事や会話中にカチカチ音がする
□E 口の中が渇きやすい
□F 舌触りが悪い
□G 入れ歯の下に、食べ物が入りやすい
□H 話すと疲れやすい
□I うまく発音できない
□J 入れ歯が大きく感じる
□K 口元が老けて見える
□L 入れ歯が壊れやすい
□M 入れ歯が臭く感じる
□N 入れ歯をしていると頭痛や肩こりがする


さて、いくつ○がついたでしょうか?

チェックリストAの「よく噛めない」という訴えは、よく耳にすることですが、中でもA−1「噛むと歯ぐきが痛い」A−2「歯ぐきに傷ができている」A−3「噛むと入れ歯がガタついたり、外れる」といった症状には、いくつかの原因が考えられます。

まず、第一に入れ歯をはめたときに(噛む前)、すでにはぐきにピッタリと合っていない場合。これは、型どりの際の変形、入れ歯の作成上の変形(歯科技工士による)、調整不足が考えられます。
とはいっても、入れ歯作成上、どうしても材料的に収縮したり、膨張したりなどの変形があるため、調整なしで完全にピッタリ合わせることは結構、難しいのです。

次に、噛んだときに入れ歯が動いて、歯ぐきのどこかに力が集中してしまうと、その部分に痛みが生じたり、傷ができたりします。この場合、歯ぐきの厚みがあって弾力性も十分な部分であれば大丈夫ですが、歯ぐきの薄いところや、歯ぐきの下の骨が尖っているようなところでは症状が起きてきます。
この原因としては、入れ歯の形が入れ歯周囲の筋肉の動きに調和していなかったり、かみ合わせが合っていないことが考えられます。

通常は、口を大きく開いた状態で上・下、それぞれの型をとります。ところが、実際に入れ歯を使うときには、口はかなり複雑な動きをします。
つまり、筋肉の動きに調和する入れ歯を作るためには、いろいろな筋肉の動きを取り入れた型どりをする必要があるのです。

「口の中が窮屈なので、何とかしてほしい」という患者さんの不満に応えて、義歯床を必要以上に小さく削ってしまった場合には、当然外れやすくなります。解剖学的形体を無視して必要以上に義歯床を削ってしまった入れ歯は、小さな義歯床が歯ぐきの上に乗っかっているだけなので、スケートデンチャー(すべってしまう入れ歯)と呼ばれて、安定しないのです。

さらに、かみ合わせが不適切な入れ歯を作ると、痛みやズレの原因となります。例えば右側だけが高い入れ歯では、右の歯ぐきだけが当たって痛くなりますし、そこだけに力が加わることになりますから、それだけ外れやすくなりのです。
また、人工歯の並べる位置の種類によっても、入れ歯の安定度は違ってきます。力学的に考えるとわかりますが、てこの原理で、歯槽提(歯ぐきの土手)から外側に離れた位置で力がかかるほど、入れ歯は外れやすくなるのです。

臼歯の人工歯には、かみ合わせの斜面の角度が0度のものもあれば、33度のものもあります。傾斜角度が強い人工歯ほど咀嚼効率は高くなりますが、横方向にかかる力も強くなるのです。

しっかりとした高さのある顎提(歯を抜いて傷が治ったあとは、少し盛り上がった土手状になっています。それを歯科では「がくてい」と呼んでいます。高くて幅がある立派な顎提は入れ歯がよく吸いついて、噛むときも安定します)であれば、横方向の力に対し抵抗できず、入れ歯がズレてしまいます。

型どりやかみ合わせの記録をとることに関しては歯科医の問題ですが、実際に義歯を製作する歯科技工士の技術力が未熟であることも、入れ歯がガタついたり、外れる原因となりますので、満足できる入れ歯を作るには、歯科医と歯科技工士の知識と経験・技術が大前提になるのです。

A−5の「細かく噛みくだけなかったり、うまく噛み切れない」場合は、かみ合わせがよくないことや、入れ歯がガタついたり、痛みがあって力が入らなかったりすることが原因と考えられます。

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